2023年5月1日
鳥取県にある大山に行ってきました。標高は弥山の1,709mです。
「伯耆大山」とも呼ばれる中国地方の最高峰で、鳥取を代表する山のひとつです。
大山は剣ヶ峰や弥山、鳥ヶ峰、船上山などの外輪山を含んだ総称で、東西に40キロ、南北に35キロという広い裾野を誇っています。
最高峰の剣ヶ峰(標高:1,729m)は崩壊により立入禁止となっているため、現在では西側の弥山(標高:1,709m)が実質的な山頂となっています。
2023年のGW休暇を利用して中国・四国地方の日本百名山を制覇したいと思い、遥々栃木県から行ってきました。
大山について
地図
今回は南光河原駐車場を起点として、元谷散策コースと夏山登山コースを通る周回コースで行きました。
コースタイム
- 06:34Start
- 06:37大山館
- 06:40とやま旅館
- 06:59行者登山口
- 06:59大神山神社奥宮
- 07:38元谷避難小屋
- 08:27六合目避難小屋
- 09:44大山(弥山)
- 09:45大山頂上避難小屋
- 09:47展望ポイント
- 10:52展望ポイント
- 11:36六合目避難小屋
- 12:21大山夏山登山口
- 12:30Goal
行動時間は、5時間56分です。
実際に歩いた登山ルートに関しては、YAMAPの活動記録も載せておきますので是非ご活用ください。
駐車場情報
南光河原駐車場 | 大山博労座駐車場 | |
写真 | ||
営業時間 | 24時間 | 24時間 |
台数 | 50台程度 | 600台程度 |
トイレ | あり | あり |
料金 | 無料 | 無料 |
足洗い場 | なし | なし |
Google Maps |
大山 登山
迫力ある北壁を眺めながら六合目避難小屋を目指す
2023年のGWは中国・四国地方を遠征しており、前日は長野県諏訪市から大山の南光河原駐車場までの約600キロの道のりを下道で運転をした後に車中泊をしました。
前日入りしたにも関わらず、駐車場には多くの登山客が翌日の登山に備えて車中泊をしており、大山の人気ぶりが良く分かります。
さすが日本百名山に選定されている山ですね。
大山には一木一石運動という登山客が麓から石をひとつずつ山頂に運ぶ活動が実施されており、運んだ石は侵食によりできた溝を埋めるなど大山の自然保護活動に利用されています。
前日の長距離運転と慣れない車中泊により相当疲労が蓄積されていますが、南光河原駐車場から登山スタートです。
登山開始から数分後、「モンベル 大山店」を発見!
山の麓に店を構えるあたり、完全に登山客のみをターゲットにしているのが良く分かりますね。
まずは大神山神社に向けて出発です。
一般的に夏山登山コースの方が人気があるため、元谷散策コースを歩いている登山客は皆無です。
誰もいない静かな雰囲気が個人的には結構好き。
少し歩くと鳥居と趣ある石畳が見えてきます。
700mにわたる日本一長い石畳を15分ほど歩くと、大神山神社奥宮に到着しますが、あいにく改装中でした。
ここから本格的な登山道に入ります。
序盤はひたすら樹林帯を進む道が続きますが、登山道は整備されていて歩きやすいです。
5月上旬の早朝はまだまだ寒いため、フリースを着て丁度良いくらい。
ここで朝から何も食べていないことに気付き、カロリーメイトを食べてエネルギーを補給!
自分の中では、「登山の行動食 = カロリーメイト」という謎の方程式が染み付いています。
途中で木道が敷かれている箇所があり、かなり歩きやすくなっています。
大山は太平洋側と日本海側の植物が混在する珍しい植生をしているため、道中には多種多様な植物を楽しめます。
樹林帯を抜けると、目の前には北壁と呼ばれる岩肌が剥き出しになった大山が姿を現します。
この場所は元谷と呼ばれていて、大山の山崩れ・土砂流出防止のために築かれた堰堤になっています。
あまりの迫力に思わず「おぉー!」と声を上げてしまい、テンション爆上がりです。
今回の登山のお目当てでもある北壁を見ることができてこの時点で大満足。
ここで盛大にやらかしてしまいます。
一面にガレ場が広がる場所に出たため、山頂に向かうためにひたすらガレ場を登っていきます。
普段こんなにガレ場を登ることがないため、かなり体力を消耗。
しかし、いくら登っても登山道らしき道を発見できず、少し違和感を感じました。
恐る恐る登山アプリで地図を確認してみると、正規の登山ルートとは別の方向に進んでいることが判明。
「やらかしたぁーーー!」
と叫びつつ、苦労して登ってきたガレ場を引き返します。多分、往復40分くらい無駄にしたかも。
初めて行く山では自分を過信せずに都度地図を確認することが重要ですね。
すぐ近くには元谷避難小屋があります。
特に施錠とかはされておらず、誰でも利用することができます。
小屋の中は1階だけではなく2階もあり、きちんと整理整頓されているため避難小屋としては最高ですね。
再度、登山道へ。
ここからは無限階段を登っていきます。
こういう連続した木製階段は一定のペースでゆっくり登っていくと疲れにくいです。
途中で夏山コースと合流して6合目付近まで登ると六合目避難小屋があります。
しかも、展望台もあるため、先ほどの巨大な北壁を少し登った場所から眺めることができます。
奥にはユートピアコースにて登頂可能な三鈷峰や宝珠山を眺望できます。
雪のように真っ白な岩肌をした北壁。この場所から望むのが大山の最も雄々しい姿と言われています。
登山開始から2時間ほど経過したため、目の前に広がる絶景を眺めながら軽食を食べて休憩します。
北壁の景色が最高すぎて長時間眺めていたいところですが、午後から若干天気が崩れる予報なので急いで山頂に向かいます。
無限階段を登った先にある山頂から日本海と剣ヶ峰を眺める
標高1,300mを超えると背の高い木々は少なくなり、遠方まで見渡すことができます。
やや霞んでいますが、奥には日本海も見えます。
段ボール箱など山積みの荷物を担いで歩いている歩荷さんを発見!
テレビでは何度か見たことありましたが、実際に見かけたのは初めてだったので、荷物の量に驚き。
山頂の売店で飲み物などを購入できるのは歩荷さんが苦労して運んでいるお陰ですね。
8合目を越えるとダイセンキャラボクの群生が広がります。
例年なら5~6月に花を咲かせますが、5月1日時点では何も咲いていませんでした。
8合目から山頂までは木道が続きます。山頂までラストスパート!
大山山頂避難小屋に到着です。
小屋の中は結構広く、1階は休憩スペースと売店、2階は更衣室があります。
9時55分、大山(弥山)山頂に到着です。登山開始から2時間50分ほどかかりました。
この石碑の前で多くの登山客が記念写真を撮っていましたが、僕はソロだったため山頂の石碑のみを撮って急いで撤退。
個人的にはソロ登山は結構好きだけど、みんなとワイワイ写真を撮ったりするのも多少は憧れるな〜
標高1,700mほどですが、周囲に遮るものがないため、日本海側からは強風が吹きつけています。
奥には剣ヶ峰が見えます。
本来、大山の最高峰は剣ヶ峰ですが、崩壊の影響で縦走不可であるためこの先には行くことはできません。
きちんと立入禁止の看板とロープもありました。
登ってきた登山道を振り返ると鳥取の景色を一望できます。
雲と空のコントラストも最高!
避難小屋の中にある売店で購入した登山バッジをパシャリ。
最近は日本百名山の登山バッジを集めるのが趣味になりつつあるので、この調子で全部集めたいな〜
現状、購入した登山バッジは引き出しに収納していますが、数が増えてきたため、今後の登山バッジの保管方法をどうするか考える必要がありそうですね。
山頂には階段になっている休憩スペースがあります。
本来はこの場所でカップラーメンを食べる予定でしたが、5月上旬の気温はまだまだ低いのと、強風により体感温度がかなり下がったため、昼食は避難小屋の中で食べることにします。
他の登山客も考えることは同じで、風を避けるために続々と避難小屋に押し寄せ、昼食を食べるスペースを探すのも難しいくらい満員電車ならぬ満員山小屋になっていました。
避難小屋としての本来の役目を果たしているように感じます。
昼食を食べ終えて避難小屋を出ると、かなりガスがかかってきました。
午後から天気が崩れる予報でしたが、思ったより早くガスがかかりましたね。
レインコートは持参していなかったので、足早に下山をします。
迫り来る雨雲から逃げるように、足早に下山する
遠くにヘリコプターを発見!
救助用のヘリコプターを見ると、改めて登山は遭難や転落など危険が多いということを実感しますね。
登りの際に見た巨大な北壁も、ガスがかかると雰囲気がガラッと変わりますね。
先ほどの展望台とは思えないくらいガスがかかっています。
霧で視界が悪いし、途中で雨が降ってきました。
レインコートは持参していなかったので、ダッシュで駐車場に向かいます。
下山途中にやまぶきを発見!(間違っていたらごめんなさい)
植物の名称とか無知だから、少しずつ覚えていきたいな。
雨に打たれながらも駐車場に到着しました。
普段なら天気を考慮して登山に行く日を決めているのですが、中国・四国地方に遠征中ということもあり、日程の都合上この日に登るしかなかったので仕方ありません。
登山中に雨に降られたのは初めてだったので、この機会にレインコートを購入しようかな。
下山後は温泉でまったりする
下山後は登山口駐車場から車で20分ほど離れた場所にある岸本温泉ゆうあいパルという日帰り温泉に行きました。
内湯だけではなくサウナや露天風呂も完備されているため、しっかりと登山の疲れを取ることができます。
風呂上がりのアイスコーヒーは最高ですね。
近くにリラックススペースがあったため、思ったよりも長く休憩してしまいました。
大山の登山を終えて
今回は鳥取県にある大山(弥山)に行ってきました。
栃木県から大山までは約800キロと相当な距離があるため、行くだけでも膨大な時間と交通費がかかってしまいます。
それでも、夏山登山コースの途中から見える北壁の迫力は圧巻で、この絶景を見れただけでも遥々栃木県から来た甲斐がありました。
山頂付近は常に強風が吹きつけており、薄着の上にフリースを着るだけでは体が震えるくらい寒かったため、5月上旬の時期は風を防ぐウインドブレーカーも必須であると学びました。
この経験を次回の登山に活かせるように動画や記事を見ながら登山のノウハウを蓄えていきます。
ひとまず、今回の登山で中国地方の日本百名山を全て制覇しましたが、他にも数々の知られざる名峰があるため、また行く機会があったらチャレンジしてみたいと思います。