2022年9月10日
福島県にある安達太良山に行ってきました。標高は1,699mです。
なだからな山頂部に岩がぽこんと乗った独特の姿から、乳首山などの別名があります。
登山口付近からロープウェイを利用すると、標高約1,300mの薬師岳まで行くことができるため、登山初心者の方でも比較的登りやすいです。
まだまだ暑さも残る中、今回は奥岳登山口を起点として薬師岳へ行き、安達太良山を周回するコースで自然豊かな福島の名峰を旅してきました。
安達太良山について
地図
今回は奥岳登山口を起点として、薬師岳から安達太良山を周回するコースで行きました。
コースタイム
- 08:04スタート
- 08:06あだたら山 奥岳の湯
- 08:06あだたら山ロープウェイ
- 08:09奥岳登山口
- 09:22薬師岳
- 10:49安達太良山
- 12:11矢筈森
- 12:53くろがね小屋
- 14:47奥岳登山口
- 15:02ゴール
行動時間は、6時間57分です。
実際に歩いた登山ルートに関しては、YAMAPの活動記録も載せておきますので是非ご活用ください。
駐車場情報
登山口付近には、あだたら高原第1・2駐車場があります。
それぞれの駐車場の詳細を以下にまとめました。
あだたら高原第1駐車場 | あだたら高原第2駐車場 | |
写真 | ||
営業時間 | 24時間 | 24時間 |
台数 | 1,000台程度 | 500台程度 |
トイレ | あり | なし |
料金 | 無料 | 無料 |
足洗い場 | なし | なし |
Googleマップ |
安達太良山 登山
登山前日、仕事終わりにラーメンを食べる
今日は仕事終わりにそのまま目的の山がある福島県へ行き、ネットカフェで前泊します。
金曜日ということもあり、自分へのご褒美として会津若松市内にある「三宝亭」というラーメン屋で夕食を済ませます。(今日は味噌ラーメンの気分)
これで明日の登山も頑張れそう…。
雲行きが怪しい中、薬師岳向かう
駐車場が混雑する時間帯を避けるため、早朝から安達太良山に向けて出発します。
7時過ぎに駐車場に到着。この時点ではそこまで混雑していません。
天気は晴れの予報でしたが、現時点ではかなり雲行きが怪しい…。お願いだから晴れてくれ…!
晴れることを願いつつ、奥岳登山口から登山スタートです。
念のため、登山に行くときは毎回登山カードを記入してます。
「クマに注意!!」の看板がありましたが、クマよけの鈴を持っていないため、もしクマと対峙してしまったら戦うしかないかなぁ。(冗談)
序盤はスキー場のコース横の道を進んで行きます。
今のところは、特に足場が悪い箇所も無く、かなり歩きやすい。
看板を発見。なんか数が多くないか?
8時22分、分岐地点に到着。
ここを左に行くと薬師岳方面へ、右に行くとくろがね小屋方面へ行くことができます。
今回は分岐地点を左(安達太良山・薬師岳・五葉松平方面)に行きます。
頭上にペアリフトを発見。
今までリフトは冬のスキー場でしか見たことがなかったため、なんか新鮮。
左右の背丈より高い草をかき分けながら足場の悪い登山道を進んで行きます。
途中で「あれ?道を間違えたかな?」と思って引き返しましたが、この道で正しいようです。
写真では伝わるか分かりませんが、急坂&ぬかるみの道は登山客にとって強敵です。
滑って泥で汚れるのだけは避けたい。
今にも壊れそうなはしごを慎重に登っていきます。
このはしごが滑る滑る。
9時16分、五葉松平に到着。
ここまで来ると、薬師岳までもう少しです。
9時32分、薬師岳に到着。
早朝に心配していた天気も徐々に回復して、次第に気持ちもハッピーに。よし、この調子で晴れてくれ…!
この薬師岳付近は展望が良くてビックリ。
荒々しい安達太良連峰と全体が緑色に染まった山肌を一望することができます。
奥に進むと小さな祠と鐘があります。
登山中によく見かける鐘は、遭難防止用として設置されているらしい。
「この上の空がほんとの空です」
この場所は詩人の高村光太郎が著した詩集「智恵子抄」に収録された「あどけない話」に由来します。
この先にはロープウェイ乗り場があり、続々と登山客が降りてきます。
やっぱりロープウェイを利用する人が多いのかな?
天気を見方につけて安達太良山へ向かう
ここからは、ロープウェイ組と合流して山頂を目指すことになるため、一気に登山道が賑わいます。
登山口から薬師岳までは、ぬかるんでいて滑りやすい道や、背丈より高い草木が生い茂る道が多いのですが、ロープウェイ組と合流した途端に登山道が木道になります。
やはり、登山客が多く通る道はしっかりと舗装して歩きやすくしているのでしょう。
ロープウェイを利用しない人には人権がないのか…!!笑
荒れた登山道を通りたくない方や初心者の方は、ロープウェイを利用して薬師岳周辺まで行くことをおすすめします。
初心者の方でもロープウェイを利用すると、1時間半ほどで山頂に行くことができますよ。
ひたすら足場の悪いガレ場を登っていきます。
この辺りから徐々に背の高い草木が少なくなっていきます。
なるほど、安達太良山が乳首山と呼ばれる理由がよく分かりますね。
10時51分、安達太良山に到着です。
実はここが山頂ではなく、本当の山頂はこの奥にある急な岩場を乗り越えた先にあります。
ただ、かなり難易度が高い岩場になっているため、山頂までは行かず、この看板付近で写真を撮っている登山客が多い印象。
せっかく来たので山頂まで行ってみます。
ほぼ垂直な岩場を鎖を駆使しながら慎重に登っていきます。
足を滑らせて転落なんてしたら大怪我に繋がると言っても過言ではありません。
10時57分、安達太良山の山頂に到着。
この山頂看板の手書き感が個人的に好き。
ゴツゴツとした山頂直下の岩場は意外と広いため、昼食を食べるには最適です。
絶景を見ながら昼食を食べます。
普通のコンビニ飯でも、山頂で食べると美味しさが数十倍は増しますね。
山頂からの景色。遮るものがない360度パノラマです。
手前には安達太良連峰、奥には吾妻連峰が見えますね。
空と雲のコントラストと辺り一面に広がる荒涼とした景色に圧巻です。
歴史あるくろがね小屋へ向かう
ひたすら平坦なガレ場を進み、くろがね小屋へ向かいます。
ちなみに、安達太良山から矢筈森までの稜線は牛の背、矢筈森から鉄山までの稜線は馬の背と呼ばれています。
途中で沼ノ平という大火口が姿を表します。
まるで月のクレーターのような荒廃した世界が広がっています。
「ここは本当に日本か…?」と思ってしまうくらい迫力があります。
うっすらですが、沼ノ平の奥に磐梯山と裏磐梯の湖沼が見えます。
そうだ、明日は磐梯山に登ろう。急遽、翌日に登る山を磐梯山に決めました。
↓↓↓ 翌日の磐梯山の記事はこちら。 ↓↓↓
以前は沼ノ平を経由する沼尻コースを歩くことができたのですが、有毒ガスによる死亡事故が起こったため、現在は立入禁止になっています。
途中の分岐路を右側に進む。
ちなみに、分岐路を直進すると矢筈森や鉄山に行くことができます。
足場の悪いガレ場をひたすら下っていく。
この時間帯になると雲一つ無い青空に。
安達太良山はガスっている日が多いとよく聞きますが、今日は晴天かつ無風という登山をするには最高のコンディションです。
奥に見えるのは篭山でしょうか。
振り返り際の安達太良山。
遠くから見るとくっきりと見えますね。(意味深)
12時54分、くろがね小屋に到着。
くろがね小屋は宿泊だけではなく、日帰り温泉も利用できる年中無休の山小屋です。
山小屋内にはトイレも設置されているため、登山客にとってはかなり助かります。
ただ、男女共用かつぼっとん便所であるため、女性の方は利用するのに躊躇するかもしれまんせん。
山小屋の外の休憩スペース。ここで少し休憩を取ります。
思ったよりもハイペースで下ってきたため、座った瞬間に一気に疲労が押し寄せます。
山小屋の温泉を引いている箇所はガスが発生していて立入禁止になっています。
周辺を通っただけでも、時々強烈な硫黄の臭いが立ち込めます。
くろがね小屋は、老朽化の建て替え工事のため、2023年3月31日で営業が終了となります。(2025年度完成予定)
この姿のくろがね小屋を見ることができるのは、今回が最初で最後なので、少し悲しい気持ちになりますね。
新しいくろがね小屋が完成した際には、また安達太良山に行きます!
下山、自然を感じながら樹林帯を歩く
特に代わり映えしない樹林帯をひたすら進みます。
ショートカットができる道を進んだら、足場が悪くて歩きにくい…。
少し遠くても歩きやすい道を進めばよかったと後悔。
川のせせらぎの音を聞きながら近くのベンチで少し休憩。
下山してくる登山客で賑わってきたため、足早に駐車場へ向かいます。
安達太良山は磐梯朝日国立公園内に位置しているんですね。
くろがね小屋から1時間30分ほど歩いて下山完了!
安達太良高原レストハウスにて登山バッジを購入しました。
最近は登山バッジを集めるのにハマっているため、いつか全部のバッジを制覇したい…!
登山口付近に「あだたら山 奥岳の湯」という日帰り温泉があります。
案の定、登山終わりの登山客で館内が溢れかえっていたため、今回は断念。
登山後の至福の時間、翌日の登山に備える
登山後は会津若松市内にあるラーメン屋「こうみ家」に立ち寄りました。
日中の登山で失われた塩分をラーメンを食べてチャージします。
味玉ラーメンを注文。
ストレートの中太麺が豚骨ベースのスープとよく絡んで美味しいです。
実は大学生の頃に時々食べに行っていたのですが、あの頃と変わらない味で懐かしさを感じました。
2日連続でラーメンを食べていますが、「登山でカロリーを消費しているから大丈夫…」と自分に言い聞かせます。
会津はラーメンが美味しいので、色々な店舗を巡ってみたいですね。
安達太良山の登山を終えて
今回は日本百名山の一つである安達太良山に登ってきました。
序盤は足場が悪すぎて途中で心が折れかけましたが、山頂から見る荒涼とした景色や迫力満点の沼ノ平の大火口を見た瞬間に、苦労して登った甲斐があったと実感しました。
天気が悪い日が多いと有名な安達太良山ですが、今回は運良く途中から雲一つない晴天になるという奇跡が起きました。
また、建替え工事前にくろがね小屋に行くことができ、良い思い出になりました。
安達太良山は多くの登山コースががあるため、新しいくろがね小屋が完成した際には別ルートで行ってみたいです。