2023年4月28日
長野県にある霧ヶ峰に行ってきました。標高は最高峰の車山で1,925mです。
霧ヶ峰は、長野県のほぼ中央部に位置する溶岩台地であり、車山、殿城山、蝶々深山、大笹峰、ゼブラ山、鷲ヶ峰などのピークがあります。
穏やかな起伏が多く、山域の大半を草原が占めています。
また、八島ヶ原湿原、車山湿原、踊場湿原の3つの大きな湿原があり、いずれも「霧ヶ峰湿原植物群落」として国の天然記念物に指定されています。
日本百名山に選定されている霧ヶ峰(車山)の魅力を発見するために、広大な草原の中を旅してきました。
車山について
地図
今回は、車山肩を起点として車山まで行き、八島ヶ原湿原を周回するコースで行きました。
コースタイム
- 10:09スタート
- 10:09車山肩バス停
- 10:45霧ヶ峰(車山)
- 12:08車山乗越
- 12:42南の耳
- 12:55北の耳
- 13:16ゼブラ山
- 14:21ヒュッテ御射山
- 14:22諏訪神社
- 14:58コロボックルヒュッテ
- 15:01車山肩バス停
- 15:02ゴール
行動時間は、4時間52分です。
実際に歩いた登山ルートに関しては、YAMAPの活動記録も載せておきますので是非ご活用ください。
駐車場情報
車山肩を起点とする場合の駐車場は1ヶ所のみで、詳細を以下にまとめました。
車山肩駐車場 | |
写真 | |
営業時間 | 24時間 |
台数 | 200台 |
トイレ | あり |
料金 | 無料 |
足洗い場 | なし |
Google Maps |
霧ヶ峰 登山
霧ヶ峰の最高峰「車山」に向けて出発する
普段なら午前7時には登り始めているのですが、この日は駐車場に到着したのが9時半過ぎ。
そうです、盛大に寝坊しました。
ただ、平日で駐車場はガラガラだったため、難なく駐車できたからラッキー。
駐車場からでも霧ヶ峰の広大な景色には圧倒されます。
5時間程度で周回できるらしいので、そこまで焦らず登山の準備をしていきます。
車山肩駐車場から登山スタート!序盤は緩やかな上り坂です。
登山道が整備されているため、初心者の方でも簡単に登ることができます。
もしかしたら、スニーカーでも登れるかも。
毎年6月下旬〜7月下旬にかけてはニッコウキスゲが開花し、黄色い花が斜面いっぱいに広がります。
この時期は4月下旬だったため、何も咲いていませんでしたが…。
霧ヶ峰の観光道路であるビーナスラインが見えます。
草原の中を車で走り抜ける爽快感はたまりません。
登り始めてから30分後、山頂の気象レーダーが見えてきました。
奥には八ヶ岳連峰が見えます。この時期でも山頂付近は所々に雪がありますね。
ガレ場がある場所は足元に注意しながら登ります。
10時48分、車山山頂に到着。登山開始から40分ほどかかりました。
車山肩の標高が1800m、山頂が1925mなので、標高差は僅か125m。かなりのお手軽登山になりました。
登山未経験者の方と一緒に登山に行くなら、まずは霧ヶ峰へ誘って登山の楽しさを知ってもらいましょう。
360°パノラマビューが楽しめる展望テラスが設置されています。
八ヶ岳、富士山、南アルプスが一望できる南斜面から突き出すように設置されているため、先端に立てば空に浮かぶような感覚が味わえます。
展望テラスからの景色。
左には八ヶ岳連峰、奥には南アルプスが見えます。
運が良ければ八ヶ岳連峰と南アルプスの間に富士山が見えるのですが、本日は残念ながら見えず…。
山頂には車山神社があります。
この神社は、日本百名山である霧ヶ峰(最高峰は車山)という神秘的な高地にあることから「天空の社」として親しまれています。
確かに、横から見ると天空の中に鳥居があるように見えますね。
安全を祈願してお参りをしました!
車山神社の周囲にそびえ立つ4本の柱はかなりの迫力。
山頂で圧倒的な存在感を放っている車山気象レーダー。
このレーダーは山の上や鉄塔の上などの高い位置に設置され、現在では全国に20ヶ所あります。
山々の名称が気になる方は、山頂に設置されている眺望案内の銅盤と見比べてみると楽しいかもしれません。
まだ40分ほどしか歩いていませんが、登山開始時刻が遅かったということもあり、時刻は11時過ぎ。
時間的には少し早いですが昼食にします。
今回はガスとバーナーを持参したので、山頂でカップラーメン(ぶっこみ飯)を食べます。
広大な草原を見ながらのご飯は最高!
平日で観光客や登山客が少なかったため、穏やかで快適な時間を過ごすことができました。
やっぱり長閑な場所でゆったりと景色を見ていると、日々の仕事のストレスも吹っ飛びますね。
車山山頂の奥に見えるのは八ヶ岳連邦の北の端にある蓼科山です。眼科には白樺湖も見えます。
山頂から少し下った先にリフト乗り場があります。
車山高原から2本のリフトを乗り継ぐと、片道15分ほどで車山山頂まで行くことが可能です。
実は登山を始める2年前にリフトを乗り継ぎ、観光として車山に来たことがあります。
まさか2年後に登山で来ることになるとは思ってもいなかったなぁ。
南の耳、北の耳に向けて出発する
登山開始から40分で車山山頂に到着してしまったので、まだまだ登り足りない…。
それもそのはず、この時点では今回の登山ルートの1/5しか進んでいません。
続いては、この先にある南の耳、北の耳、ゼブラ山のピークに行き、八島ヶ原湿原に向かいます。
ロープウェイを使用して下山している観光客を横目に、僕は地道に無限階段を下っていきます。
4月下旬ですが、所々に雪が残っています。
途中で分岐地点があるため「八島湿原・蝶々深山」方面へ進んでいきます。
しばらく歩くと、分岐地点である車山乗越があるため、右折して南の耳へ向かいます。
ちなみに、このまま直進すると蝶々深山に行くことができます。
先程まで休憩していた山頂があんなに遠くになってしまいました。
やはり気象レーダーが目立ちますね。
車山山頂の方角を知りたければ、まず気象レーダーを探すべし!
開放的な草原の中を歩いていきます。
天候と気温がちょうど良く、快適な山歩きを楽しむことができます。
長和町の長門牧場から美ヶ原高原までの町境38kmのトレッキングコースは中央分水嶺トレイルと呼ばれています。
中央分水嶺とは、日本列島の太平洋側と日本海側を分ける分水界です。
まあ、簡単に言うと、異なる水系の境界線を指す地図用語ですね。
奥に見える少し盛り上がった場所が南の耳になります。
平日ということもあり、周囲に登山客は皆無でした。この広大な草原の景色を独り占め!
12時47分、霧ヶ峰の南の耳に到着。登山開始から1時間40分かかりました。
現在は休業中のエコーバレースキー場が見えます。
夏の時期にスキー場に来ると、綺麗に木々が削り取られているのがよく分かりますね。
登山を始める前まではスキー場は冬にしか来たことありませんでしたが、登山を始めてからは夏にもスキー場に来るようになりました。
夏のスキー場は少し新鮮な感じがするなぁ。
次は北の耳に向かいます。
南の耳〜北の耳〜ゼブラ山にかけての道はマイナーすぎるのかって思うほど、誰もいません。
結構長い距離歩きましたが、すれ違った登山客は1人のみでした。
途中に足場の悪いガレ場があり、尚且つ急坂になっているため注意!
このガレ場を登り切った先に北の耳があります。
13時00分、北の耳に到着です。
山頂看板の奥には、蓼科山が鮮明に見えますね。
次はゼブラ山に向かいます。
この先、本当に通れるのか?という道がありますが、正規の登山ルートはこの道で正しいです。
草木をかき分けながら進んでいきます。
13時19分、ゼブラ山山頂に到着。
山頂っていう感じはほとんどなく、フラットな大地っといった印象。
奥には先ほど歩いてきた広大な草原が広がっています。
南の耳、北の耳、ゼブラ山のピークに行くことができたため、次は八島ヶ原湿原に向かいます。
八島ヶ原湿原
八島ヶ原湿原に向けて歩いているせいか、次第にフラットな道に変わってきて歩きやすい!
ここからは登山というより、湿原歩きのハイキングですね。
八島ヶ原湿原の周辺には、ニホンジカによる踏み荒らしと食圧から守るための防護柵が設置されています。
貴重な天然記念物である湿原はこのようにして守られているのですね。
かなり綺麗なバイオトイレがありました(要協力金)。
登山とかハイキングの途中に綺麗なトイレがあるのは、とてもありがたい。
ここからは尾瀬を彷彿とさせる木道歩きが続くため、足取り軽く進んでいきます。
ここからは30分ほど湿原歩きになります。
八島ヶ原湿原に入ってすぐ左手に巨大な池塘が出現!
この池塘は鎌ヶ池と呼ばれています。
池塘と言えば、会津駒ヶ岳を越えた先にある中門岳の中門大池が印象的。
この木道のカーブ具合が美しい…。
八島ヶ原湿原を越えると「ヒュッテみさやま」という山小屋があります。
こちらは喫茶店として営業しているだけではなく、宿泊も可能です。
こういう山の中にあるカフェにも行ってみたいけど、1人だとなかなか入りづらいんですよね。
序盤の登山と中盤の湿原歩きで体力が消耗していたため、終盤の急坂は地味にきつい。気合と根性で登ります。
ウエディングフォトを撮影している4人組(うち2人はカメラマン役)がいました。
ソロ登山ということもあり、その横を通るのはかなり気まずかった…。
確かに、霧ヶ峰という広大な絶景は、ウエディングフォトを撮影する場所としてはベストなのかもしれませんね。
駐車場付近にもバイオトイレがありました。
霧ヶ峰の全域で環境に配慮しながら観光客の利便性を高めようと、バイオトイレの建設が加速しているらしい。
ただ、水道の蛇口が取り外されており、手を洗えないのがネック。
15時02分、駐車場まで戻ってきました〜
駐車場がガラガラすぎて、今日が平日であることを改めて実感。
休日だと、駐車場が満車になる前の早朝出発が鉄則だし、山頂は人が多くて昼食の場所選びも大変…。空いている平日に登山に行けるのは最高!
車山スカイプラザに移動して登山バッジを購入!
日本百名山に登ったら登山バッジを購入するのがマイルール。
登山バッジにはニッコウキスゲが描かれていますね。
観光道路であるビーナスラインを通って帰ります。
今回でビーナスラインを走るのは3回目ですが、霧ヶ峰の幻想的な景色には毎回心を打たれます。
高山植物が綺麗に咲き誇る夏の時期にも走ってみたい。
登山後のラーメン
登山後はラーメンを食べるために、霧ヶ峰から車で30分ほど離れた場所にある諏訪市内の山岡家へ。
初めて山岡家に行きましたが、全体的に家系のラーメンなんですね。
期間限定メニューの豚骨醤油ラーメンを注文。
豚骨に魚粉が加えられた醤油ベースのスープが麺とよく絡み合い、クセになる美味しさです。
さすが全国展開しているチェーン店。これはリピート確定ですね。
霧ヶ峰の登山を終えて
今回は長野県にある霧ヶ峰に行ってきました。
車山肩を起点とすると、40分ほどで登頂できるため、初心者の方でも簡単に登ることができます。
登山を始める2年前にロープウェイを利用して車山山頂に行ったことがあったため、どこか懐かしい気持ちになりました。
山頂からは南・北・中央アルプス、八ヶ岳連邦など、日本の数々の名峰を見渡すことができます。
また、登山だけではなく、ハイキングや湿原歩きなど変化に富んだ景色を味わうことができるのも霧ヶ峰の醍醐味です。
次回はニッコウキスゲが咲き誇る6月下旬〜7月下旬に行ってみたいなぁ。